おしらせ

オープン型こども施設の提案可能性の種に
満ちあふれたC幼稚園

伝統あるカトリック系のミッションスクールである、C学園の幼稚園建て替え計画の設計者プロポーザル。C学園は幼稚園・小学校・中学校・高等学校をそなえた総合学園で、成長段階に応じた体系的なカリキュラムによる一貫教育を行っている。幼稚園は異年齢教育やモンテッソーリ教育を取り入れており、他者を思いやる心や、主体性・自主性を育むことを大切にしている。新園舎では、それらの教育がより一層有意義になるような空間計画が求められた。既存の幼稚園を使用しながら新園舎を建設することが条件。また、幼稚園は小学校、中学高等学校などと一体的なキャンパスを形成しており、キャンパス全体の関係性を考慮した提案が求められた。プレゼンシートによる一次審査・ヒアリングの二次審査を経て、入選。設計者に選定された。

こどもたちの可能性を広げる多様性のある園に

家庭から出て初めて接する社会である幼稚園は、多様な世界への入り口となります。
自然の神秘・命の恵み・家庭や友の愛...
世界では多様で、ひとつひとつがかけがえのないものだと気づくキッカケになるために、多様なコト(場)に満ち溢れたキラキラした小宇宙であってほしい。
こどもたちが将来に大きな花を咲かせるために、可能性の種を埋め込みます。

ー 4つの種 ー

① 愛されていると実感のある場所
② 自由に楽しくお仕事できる場所
③ 自分らしくいられる愛着のある場所
④ たくさんの刺激を受ける多様な環境

① 愛されていると実感のある場所

学園精神を形づくる空間を“祈りの場” として各所に設ける。
毎日の生活の中でその精神に寄り添い、見守られる環境を形づくる。

十字架の塔

園のどこからでも十字架を感じる

学園の広場

マリア様を中心としたお祈り広場

神さまのお部屋

上下につながり活動の中心に位置する

メディアモール

学園の広場から室内へつづく通り

② 自由に楽しくお仕事できる場所

園地全体は“こどもたちの国”その中の園舎はにぎわいのある通りや教会、活動拠点となる家などがある“こどもたちの街”である。毎日登園し、街を見渡し、お仕事へ出かける。お友達や先生と集まってお話をする場所や、音楽にふれたり、思う存分体を動かせるホール、本の世界に浸る場所もある。街の外には自然豊かな森が広がる。多様な空間の中で、モンテッソーリ活動が展開することでしょうか。

③ 自分らしくいられる愛着のある場所

  • 一人になれる、落ち着ける、個々の活動がしやすいなどの場を各所に設ける。
  • お友達や先生とのつながりの中で新たな世界観を発見する空間をつくる。
  • ホームベース(HB)はこどもたちの居場所とし、愛着がもてる個性的な空間とする。
  • 自分にあった居場所を見つけることで心の安定を図り、居心地のよい生活の場とする。

④ たくさんの刺激を受ける多様な環境

  • 大切な幼児期を、のびのびと発見や刺激にあふれた環境で育ってほしい。
  • こどもたちが、何から刺激を受け、発見するのかは未知。建築空間、緑、生物、水などの自然、発見・刺激・出会いの元となる様々な場所やコトを詰め込みます。(建築、森、原っぱ、ビオトープ etc)
  • フィールドに飛び出し、積極的に、活発にチャレンジする場をつくる。

こどもたちの可能性を広げる多様性のある園に

家庭から出て初めて接する社会である幼稚園は、多様な世界への入り口となります。
自然の神秘・命の恵み・家庭や友の愛...
世界では多様で、ひとつひとつがかけがえのないものだと気づくキッカケになるために、多様なコト(場)に満ち溢れたキラキラした小宇宙であってほしい。
こどもたちが将来に大きな花を咲かせるために、可能性の種を埋め込みます。

キャンパス内に森をつくる

幼稚園・小学校の敷地間に「学園の森」を創り、中心性と一体感を生み出す。静かで豊かな森が様々な発見や活動を誘発するとともに園庭や校庭にない静かな思索など、落ち着いた活動の場所とする。森は小学校と共有し、教育環境として活用するとともに、運動会などの行事の際はグラウンドの観客席ともなる。緩い起伏をつくることで、変化に富む空間をつくる。

分棟配置により活動に変化を与える

学園の広場を中央に形成し(園全体の中心)両棟のつながりを形成する。外部とも自然なつながりを生み出している。開放的なA棟と、家庭的・住宅スケールに近いB棟が変化を形成。将来のこども園化の際は、B棟で0〜2歳を保育し、A棟の活動に大きな影響を与えず転換可能な計画。<

モンテソーリ活動のための2タイプの空間

こどもたちが多様な活動を自分で選択し、納得するまでやることが大切と考え、先生の見守り・観察を充実させつつ、こどもたちの次の活動への展開のヒントを見つけやすい空間を目指す。

① 多様な活動の場を提供・広く見通しのよい空間(WSの繋がり)

  • どこに何のお仕事があるか見渡せるように計画→頭の中で想像し、自身の活動を決めるよりも、視覚的に見渡せる方が年齢の低いこどもたちにはより一層活動が決めやすくる。
  • コーナーに分けつつも、CAのようなひらけた核となる場所を設け、全体の構成がわかりやすい計画とする。
  • こどもたちが見る・見ないを選択できる空間計画。
    家具→こどもの視線を遮るHB
    上部のロフト→空間を一望できる

② 家庭的な雰囲気・住宅スケールの空間(HB、神様のお部屋、B棟等)

  • オープン型の空間では、刺激を強く感じるこどもには、特に、落ち着ける居場所が必要。そうした場所としてHBやロフトを準備する。
  • 広い空間に点在する様々なモノが知的好奇心を刺激する一方、日常生活の練習として、住宅スケールの「ままごと(大人の仕事の擬似体験)」なども大切と考える。本提案ではB棟にはA棟とは違う住宅スケールの部屋を用意し対応する。
  • 見守り形態に変化を作る家具計画.。家具・遊具・教材家具はこども自身で取り出し、片付けできる使い勝手の高さで計画する。家具は先生とこどもの身長差を考慮した設定を行う。

自然エネルギーによる環境配慮型の園舎

省エネ計画を十分に行い、エネルギー消費は高効率機器の採用や十分な建築計画で、削減することとする。

  • 日照、通風、気密・断熱性を高める。
  • 屋上緑化、日射遮蔽の庇などを設置しパッシブ型の環境配慮。
  • 自然エネルギーを活用(太陽光発電、校地の緑被率の向上)
  • 床下チャンバー空調を採用し、機器効率が高いヒートポンプ方式により環境・空調負荷を低減

合意形成のプロセスを重視。みんなでつくる学園

プロセスや体制

計画や設計では、幼稚園建設委員会をはじめ関係者(教職員・PTA など)との検討会を丁寧に開催し「納得の園づくり」を実現

先行型設計手法

事前のヒアリングや調査を重点的に行い、要望・課題抽出、行政協議、概算見積を進め、後戻りのない、プロジェクトの進行管理を行う。

教育プログラムとの連携

各学校のプログラムとの連携を試み、園建設が、園児に加え小中高生にも興味深いものとする。